日本国債の金利

2015年2月の住宅ローン金利は、中長期の日本国債の金利が過去最低を再び更新した事を反映し、過去最低水準を更新しました。しかし今後は、過去最低水準を更新した長期金利が反発する傾向があり、来月以降の住宅ローン金利は上昇する可能性が高くなってきています。現在は日銀の異次元の金融緩和によって金利を力ずくで抑え込んでいますが、現在の状況をいつまでも継続できないという事は明白です。また金融緩和策は入口よりも出口のほうがはるかに難しいため、いざ金融緩和を辞めようとした時、金利が急騰する可能性があることを知っておく必要があります。もちろん金融緩和の終了はまだ先ですが、長期金利が先取りして動く事を考えると、出口が見えてくる前に住宅ローンは固定金利に借り換えておく必要があります。圧倒的に金利が低い変動金利や固定2年、3年、5年金利も魅力ですが、将来の金利変動に備えるという意味では金利がどちらに転んでも一定のメリットを享受できる10年・15年程度の中期金利で借り入れるのが失敗しない住宅ローンの選び方と言えるでしょう。

 

各社の住宅ローンの金利動向をチェックしていきます。ユーザー調査で、最も高い評価を受けているフラット35は、返済期間が21年以上の場合の金利が1.37%~2.09%(前月比-1%)また、返済期間が20年以下の場合の金利が、1.1%~1.92%(前月比-1%)と今月も金利は引き下がりました。20年以下の金利に関しては、上限が2%を切るという今月も過去に類をみない驚異的な低金利となりました。次に評価の高い住信SBIネット銀行は、短期及び長期の住宅ローン金利を据え置く一方で利用者からのニーズが高い10年ものの住宅ローン金利を引き下げ、金利はついに0.85%まで低下しました。変動金利の低さが特徴のソニー銀行は、中長期を中心に住宅ローン金利を概ね引き下げました。メガバンクの指標となる三菱東京UFJ銀行は、変動金利に加え、短期金利に関しては据え置き、中長期の住宅ローン金利を引き下げ、過去最低金利を更新しました。次に人気の高い三井住友銀行は先月に引き続き三菱東京UFJ銀行の動きに追従して住宅ローンを引き下げました。全体的に中長期を下げ、短期は据え置きか若干下げた印象ですが、これは銀行側も短期や変動金利の将来起こるの反動を避けたといえると言えるかもしれません。

 

日銀の会見を見ると、前月に引き続きしばらく日本の景気動向を見守り、物価下落の兆候が見える場合は躊躇なく緩和する事を明言しています。今後新たな金融緩和が行われるかどうかは未知数ですが、物価上昇率が鈍化する場合、これまでとは別の手法で緩和策を継続する可能性があります。いずれにせよ今後住宅ローンの借り入れ・借り換えを検討している方は、長期金利の動向には細心の注意を払いましょう。

 

米国では金融緩和終了をいつにするかの議論が活発に行われており、今年の年央には金利が上昇する可能性が高まっています。日本でも米国と同じような状況になる日が必ず来るはずですので、こなければ日本の景気が回復していないという事になるのでこれもまた問題です。住宅ローンを新規で借り入れる方や借り換えを検討している方は、世の中の情報に目を配り、金利動向には常に注意を払っていなければいけません。特に金融緩和が終わる兆候をつかみ、住宅ローンの金利を固定できるかどうかは家計の死活問題になるはずです。住宅は人生を左右する大きな買い物です。実際に住宅を購入する際は、しっかりと各社の住宅ローンを比較、検討した上で、自分のライフプランに合った最適な住宅ローンを選びましょう。

住宅ローンを選んだあとは、建物の具体的な計画を進めるのですが、そのときはシックハウス症候群対策のされた自然素材住宅を選択することをおススメします。シックハウス症候群と自然素材住宅の関係性はなかなかデータ化できないものの、自然素材住宅に住む方はシックハウス症候群になりにくい傾向にあるのは事実です。なぜならば自然素材住宅にはシックハウス症候群の原因物質を吸収するといわれている、しっくいや珪藻土といった塗り壁を使用することが多いからです。資金計画に余裕があれば、シックハウス症候群対策のためにも自然素材住宅を検討しましょう。