2015年10月の住宅ローン金利は、米国が9月の利上げを見送った影響もあり、米国・欧州・アジアの株価が大幅に下落した影響を受け、住宅ローン金利も一部低下しました。特に中長期の金利に対する低下圧力が強かったため、10年~30年程度の住宅ローン金利に顕著に低下傾向が見られました。今後の金利動向を見通すのは非常に困難ですが、米国では金融政策の担当者が年内の利上げに強い意志を示しており、まだ年内にひと波乱がありそうです。日本の国債金利は、これ以上下がらないところまで下がり切っている事から、11月に関しては金利が上昇する可能性が高いと考えています。既に住宅ローン金利が十分に低いと考えている方や、今後の金利上昇を見込む方にとって2015年10月は住宅ローンの借り入れ(借り換え)のチャンスと言えるでしょう。
各社の住宅ローンの金利動向をチェックしていきます。ユーザー調査で、最も高い評価を受けているフラット35は、返済期間が21年以上の場合の金利が1.59%~2.39%(前月比+0.04%)また、返済期間が20年以下の場合の金利が、1.32%~2.17%(前月+0.01%)と今月は続き金利が上がりましたが、他の金融機関と比べるとまだまだ魅力的なサービスを提供しております。次に評価の高い住信SBIネット銀行は2年物、5年物など短期金利を据え置く一方で変動金利を0.588%に引き下げました。さらに10年物以上の中長期の住宅ローン金利は9月に続き引き下げており、固定金利特約型20年物の金利は1.37%とさらに魅力的な水準になりました。変動金利の低さが特徴のソニー銀行は、固定金利10年~30年ものの金利を引き下げ、さらに魅力的な水準でサービスを提供しています。。メガバンクのみならず、日本全体の住宅ローン金利の指標となっている三菱東京UFJ銀行は、全ての期間で住宅ローン金利を据え置き、三菱東京UFJ銀行に次ぐ人気を誇る三井住友銀行は、30年を超える長期固定型の住宅ローン金利をわずかですが引き下げています。今月は、金融機関によって対応が分かれました。
2015年10月に実施されている日銀の会合でも、さらなる追加緩和は見送られるというのが、市場の予想です。久しぶりに物価が低下に転じる等、いまだにデフレの呪縛を解き放てていない日本社会が、今後どのような道を進んでいくのかは誰にもわかりません。大事なのは政府に頼るのではなく、自分自身でしっかりと生きていくための手段と方法を探し、見つける事です。
住宅の購入は家族の生活を左右する最も重要な判断の一つ。だからこそしっかり準備し、各社の住宅ローンの内容や繰り上げ返済の方法等を比較した上で、自分のライフスタイルに合ったパートナーとなる金融機関を探しましょう。